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ロンドンを拠点にミュージシャン/ヴィジュアル・アーティスト/詩人として活躍する、キートン・ヘンソンの3作目となるアルバム『カインドリー・ナウ』が登場。エンター・シカリのジャケットのデザインを手がけるなど、イラストレーターとしても活躍しているキートンは、本作のアートワークも自らが手掛けた。内向的な性格で、不安障害をかかえているキートンは、デビュー作『Dear』のレコーディングを自宅の寝室で行なった。これがじわじわと話題となり、2作目『Birthday』では居心地よいロンドンから離れ、LAにてベックやモリッシーなどを手掛ける伝説的なプロデューサー、ジョー・チッカレリと共に制作。情感のあるミニマルな音作りで、ボン・イヴェールやエリオット・スミスと比べられる、キートン。今作でも、彼のトレードマークでもある繊細で心に沁みわたる歌声を存分に披露している。アルバムからのファースト・シングル「Alright」では、ピアノの音色に寄り添うように歌い、内に秘める感情を表現している。