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表題曲の「テレビ」は100%のDIY精神で制作されたネオアコポップス。楽曲は郷愁や愛らしさなど様々な親しみやすいテクスチャーで覆われているが、どこか無国籍的でシュール。なんとも不思議でSFチックな音楽世界を構築している。モータウン風のリズム隊のビートはほんのり心地よく、シンセサイザーの音色やドラマッチックな楽曲展開などからはプログレ的な雰囲気も感じとれる。本作はミックスを作曲作詞の河村が担当しているのも注目ポイント。楽曲と強い一体感を持ったサウンドスケープは本作品の一言で形容し難い魅力の大きな要因であることは確実であろう。サイケデリックミュージックのシーンで新たな体験をしたいという方にとっては必聴な名曲である。