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『轆轤(ロクロ)』。Meisoの言葉とMA$A$HIのビートが捏ねる音のかたまりは、轆轤(ロクロ)の上で何度でも回転し、ヒップホップへ回帰する。
Meisoは職人のように、ときに繊細なタッチで、ときに大胆に、言葉を形作る。ユーモアをスパイスに、軽快に真実を言い当てるそれらの言葉と
フロウ、そこに彩を添えるMC陣を招いて形成された器(楽曲)たち。Meisoが今回がっちりタッグを組む8th wonderのMA$A$HIのビートは、
非常にシンプルでヒップホップへの原点回帰とも呼べる肌触りだ。しかしそこに雄弁なMeisoのフロウが組み合わさると漂うのは、単なる90年代
ゴールデンエイジへのノスタルジーだけでなく、ゼロ年代初頭に出会った2人らしく、当時の西海岸~カナダ~ハワイへと接続するアングラヒップ
ホップの芳香。
客演には、高校生ラップ選手権を代表する:言xTHEANSWER、韻シストとして、そしてソロMCとしても躍進するBASI、DOWN NORTH
CAMP所属のバイリンガルMC:OYG、西海岸の伝説的グルーブ:FREESTYLE FELLOWSHIPのMyka 9、ハワイの重鎮Omega Cix、
Meisoとは数々の名曲を残してきた群馬の盟友:Hisomi-TNP、LOW HIGH WHO?所属のKuroyagi、Meisoも在籍するLIONZ OF
ZIONのE13、紅一点参加のフィメールMC:キダハシヤ、そしてShing02とのタッグでも知られるSPIN MASTER A-1と、インターナショナル
で多彩なメンツが揃った。